ぶっち店長と過ごす静かな朝——石原印房の日常と、手彫り印鑑に込めた想い

こんにちは。群馬県みどり市にある、創業100年の印鑑専門店石原印房です。
今回は少し肩の力を抜いて、当店の“看板猫”である「ぶっち店長」のとある一日をご紹介します。
職人の道具音だけが響く静かな店内。
その床の一角に、のんびりと身を横たえる一匹の猫。
この風景は、今日も変わらぬ私たちの「日常」です。
■ ぶっち店長、出勤しました。
ぶっち店長は、お客様に名札を付けられて以来、すっかり“石原印房の顔”になった黒白の猫です。
気分が乗っていれば入り口でお出迎えをし、
少し暑ければ、石の上や日陰でごろり。
雨の日は窓際で空を見上げたり、
日差しが入れば床の冷たい部分を見つけて転がっています。
特に、夏前のこの時期は、店内のすだれ越しに入る柔らかな光と、
ひんやりとした木の床の温度が、ぶっちにとって絶好のくつろぎスペース。
写真のように、ぐでーんと伸びている様子を見て「癒される〜」と声をかけてくださるお客様も多く、
印鑑選びに緊張していた方が、ぶっちをきっかけにリラックスしてくださる場面もよくあります。
■ 石原印房は「空気」が売りの店です
ぶっち店長の話から少しだけ離れますが……
実は私たちが何より大切にしているのは、「空気感」です。
印鑑店と聞くと、なんとなく「緊張しそう」「入りづらそう」と思われる方もいらっしゃいます。
ですが石原印房は、古き良き時代の商家のように、扉を開ければふっと風が通り、木の香りが漂い、
そして、ぶっちがその辺で眠っているような、**“ぬくもりのあるお店”**です。
印鑑というのは、不動産契約や相続、会社設立、成人、結婚など、人生の大事な場面で使うものです。
そんな場面のために選ぶからこそ、少しでも安心して、気持ちを整えてお選びいただける空間でありたい。
ぶっち店長は、その“安心の象徴”として、お店の空気をつくってくれているのかもしれません。
■ 印鑑は、人生の“証”になるもの
石原印房には毎日、さまざまなお客様が訪れます。
- 成人するお子様へ実印を贈りたいという親御さん
- 会社設立のために法人印一式を揃える起業家の方
- 結婚の記念に、二人で銀行印を作りに来た新婚ご夫婦
- 相続登記のために、亡きご家族の想いを引き継ぐ一本を探す方
どのお客様にも共通しているのは、
「この印鑑が、これからの人生にとって大切な証になる」という真剣な思いです。
私たちは、その想いを裏切らぬよう、一本一本に誠実に向き合い、一生使っていただける印鑑を届けることを使命としています。
■ ぶっち店長が伝えてくれる“時間の価値”
時代は変わり、スピードが求められることも増えました。
ですが、石原印房は「急がない」お店です。
ぶっち店長のように、時間の流れを感じながら、心を整える場所でありたい。
じっくり話しながら印材を選び、書体の意味を聞きながら、ご自身の想いを彫り込む。
そんな“豊かな時間”があるからこそ、印鑑に価値が宿るのだと思っています。
■ ぶっちの日常は、石原印房の日常
本日もぶっち店長は、床の冷たい場所を選んでお昼寝中。
午後には、気まぐれに入口まで歩いてきて、お客様の足元でごろりと転がるかもしれません。
店主の私たちは、そんな様子を微笑ましく眺めながら、また一つ印を彫り上げていきます。
印鑑を通して「人と人をつなぐ」、その想いは創業から変わらず。
そして、ぶっち店長もまた、“人と人を和ませるつなぎ手”なのです。
📍店舗情報
石原印房(いしはらいんぼう)
〒376-0101 群馬県みどり市大間々町大間々965
営業時間:9:00〜18:00(平日・土曜)
定休日:日曜・祝日
TEL:0277-72-3618
看板猫:ぶっち店長(勤務は自由出勤制)