こんにちは、群馬県みどり市の印鑑専門店「石原印房」です。
本日のブログでは、印鑑素材の中でも“最高峰”と称される**象牙(ぞうげ)**について、少し専門的なお話をさせていただきます。

特に今回は、「象牙の等級」に焦点を当てて、その違いや価値、そして石原印房が“特上”と“横目”のみを扱っている理由をご紹介いたします。

アフリカゾウ

◆ 象牙とは?唯一無二の高級印材

象牙とは、アフリカゾウの門歯を加工した素材であり、
数百年にわたり「最上の印材」として世界中で重宝されてきました。

その特性は、

  • 極めて高い耐久性と押印性能
  • 美しい光沢と滑らかな手触り
  • 経年変化による深みある風合い

といった点にあり、まさに“一生ものの印材”として、実印や法人印など重要な場面に選ばれ続けています。


◆ 実はランクがある?象牙の「等級」について

象牙はすべてが同じ品質ではありません。
その材質や切り出された部位により、主に以下の等級に分けられます。

① 芯持ち(しんもち)

象牙の中心(芯)を含む部分。年輪が密集しており、比較的安価で手に入るものの、芯の周囲は割れやすく、加工にも注意が必要とされます。
見た目は良いですが、耐久性や印面の安定性にはやや不安が残ります。

② 特上(とくじょう)

芯から適度に離れた部分を使用した高品質材。
木目が細かく、年輪が均一で、加工もしやすいため、高級印材として最も多く使用される等級です。
押印性、耐久性、価格のバランスに優れており、当店でも主力の印材として取り扱っています。

③ 横目(よこめ)

象牙のごく限られた部位から採れる、最高級ランクの象牙
年輪が“横”に走っていることで、印面に対する力の分散が理想的であり、彫刻精度と耐久性が非常に高いのが特徴です。
見た目にも美しく、光を当てたときの年輪の表情はまさに芸術品。
市場流通量が極めて少なく、本当に選ばれた職人だけが扱うことを許される素材です。


◆ 石原印房が“芯持ち”を扱わない理由

当店では、「芯持ち」の象牙印鑑は一切取り扱っておりません。

その理由は明確です。
お客様に長くご愛用いただく印鑑において、ひび割れや印面のゆがみといったリスクを抱える素材は、当店の品質基準にそぐわないと考えているからです。

「価格が安ければいい」という判断基準ではなく、
一生に一度の実印を、確かな品質でお届けすることこそが専門店の責任と、創業から100年変わらぬ想いでおります。


◆ 当店が扱う象牙印材:特上と横目

◉ 特上象牙

現在、実印・銀行印・法人印などに最も多く採用されているグレード。
適度な価格帯でありながら、長期使用に耐える品質と印影の美しさが評価され、特に40代~60代のお客様から多く選ばれています。

◉ 横目象牙

ご子息への贈答印、事業承継、社長交代など、特別な節目の印鑑として選ばれることの多い逸品です。
「どうしても一番良いもので作りたい」
「家に代々残す印鑑を作りたい」
そんな声に応える、まさに“究極の象牙印鑑”。


◆ 横目象牙は、職人の経験と技術が試される

横目象牙は素材としても貴重ですが、それを活かせるかどうかは職人の腕次第です。

年輪の流れや材質の張りを読み、刃を入れる角度や力の加減を繊細に調整しながら彫刻を行う——
これは量産品や機械彫りでは決して実現できません。

石原印房では、一級印章彫刻士がすべて手仕上げで彫刻を行っております。
ただ“美しい”だけでなく、押した時に違いがわかる印影の品格をぜひご体感ください。


◆ 象牙印鑑をお考えの方へ

象牙印鑑は、今や決して安価なものではありません。
だからこそ、素材の質・彫刻の技・保証の有無を含めて、信頼できる専門店でのご購入をおすすめいたします。
また象牙は登録制度です。専門店で許可のあるお店でしか販売することはできません。
もちろん当店は登録業者ですので安心してご購入いただけます。

特別国際種事業者
こちらを掲示していないお店から購入することはできません

石原印房では、実物をご覧いただきながら印材の違いをご説明し、
お名前の画数やご要望に応じた書体選定、納期のご相談まで丁寧に対応いたします。


◆ 店舗情報

石原印房|創業100年・一級彫刻士による完全手彫り印鑑
📍群馬県みどり市大間々町大間々965
📞0277-72-3618
🕘営業時間:10:00〜18:00
🗓定休日:日曜・祝日
🐈看板ねこ「ぶっち店長」もご来店お待ちしております