【ぶっち店長の一日】猫のいる印鑑店、石原印房という場所。
こんにちは。群馬県みどり市にある老舗の印鑑専門店「石原印房」です。
本日は少し柔らかいテーマで、当店の“看板猫”――
ぶっち店長の日常についてご紹介させていただきます。
私たち石原印房は、単に印鑑を彫るだけの店ではありません。
大切にしているのは、「人と人のつながり」や「空間の心地よさ」。
そして、その“場”を静かに見守り、和ませてくれているのが、このぶっち店長なのです。

■ ぶっち店長の仕事:お客様を迎える“空気づくり”
ぶっちは、いつも決まった場所にいます。
お店の奥の畳スペースや、陽当たりの良い窓辺。
時には玄関近くで、お客様の気配に耳を傾けています。
といっても、特別に「接客」をするわけではありません。
ただ、そこにいてくれるだけで、場の空気がふっとやわらぐのです。
「こんにちは、あら猫ちゃんがいるのね」
「かわいいですね。なんだか緊張がとけました」
そんな声が、お客様から自然とこぼれます。
■ 印鑑を選ぶという“静かな時間”
当店では、実印や銀行印など、人生において大切な一本を選ばれるお客様が多くいらっしゃいます。
素材やサイズ、書体などを一緒に決めていくこの時間は、真剣さと緊張感があるものです。
ですが、ぶっち店長がいることで、少しずつ空気が和らぎ、
「せっかくだからちゃんとしたものを作ろうかな」
という気持ちへ自然に移っていくように感じます。
猫には不思議な力がありますね。
言葉を発さずとも、“人の心を静かに整えてくれる”。
■ 店の空気を守る存在
印鑑は、静かな空間の中で一文字一文字、慎重に彫刻されます。
外の天気が晴れでも曇りでも、ぶっちはいつも通り。
一定のリズムで呼吸し、決まった場所で丸まり、時にはじっと遠くを見ている。
「この空気を守ってくれているんだな」
そう思うことが、何度もあります。
■ お客様とのエピソード
ある日、ご年配の女性のお客様が印鑑の相談に来られました。
「実は、この歳になって初めてちゃんとした実印を作ろうと思って」と、やや緊張されたご様子。
その方がぶっち店長に目を留めると、自然と話しかけてくださいました。
「この子がいると安心するわね。うちにも昔、白黒の子がいてね…」
そこから、娘さんとのエピソードや、ご家族との想い出などをぽつぽつと語ってくださり、
最後には笑顔で「来てよかった」とお帰りになりました。
印鑑を通じて出会った時間が、
ただの買い物ではなく、小さな物語になった瞬間でした。
■ ぶっちの1日ルーティン
ぶっち店長は、決して“働き者”というタイプではありません(笑)
午前中はのんびりと、お気に入りの場所でくつろぎます。
午後になると、お客様の気配を感じてちょっと様子を見にきたり。
たまに棚の上からこちらを見下ろしていることも…。
そして夕方にはまた、定位置に戻ってきて、
今日一日を静かに終えていくのです。
その姿に、私たちスタッフも何度も癒され、
「この店でよかった」と思う瞬間があります。
■ 猫と“職人仕事”の相性
猫は静かな空間を好み、職人もまた、静けさの中に集中力を見出します。
彫刻刀を握り、文字のバランスを見極めながら一画一画を彫っていく作業。
その背中を、ぶっちはときどきじっと見ています。
なぜか、刀を入れるタイミングになるとピクリと耳を動かすのが不思議で、
「もしかして、わかってるのか?」と思うことも(笑)
猫と職人。言葉はいらないけれど、互いのリズムが調和している気がしています。
■ お子さまにも人気の“ぶっち店長”
最近は、印鑑のご相談に来られる若いご夫婦や、
進学祝い・就職祝いなどで来店されるご家族も増えています。
そんなとき、ぶっち店長がそっと近づいて行くと、
お子さまたちが「わー!ねこだー!」と喜んでくれることも。
印鑑店は、少し堅い印象を持たれがちですが、
ぶっちがいることで「ちょっと立ち寄ってみようかな」と思ってもらえるなら、
それもまた、とても大切な存在意義です。
■ 石原印房という場所の空気
創業から100年近く。
石原印房は、ただ印鑑を売る店ではなく、
「お客様の人生に寄り添う印」を作り続けてきました。
そしてその空気感は、
職人の手と、ぶっち店長の柔らかな気配に支えられています。
■ ぜひ“会いに”来てください
印鑑のご相談はもちろん、
「ぶっち店長に会ってみたい」という理由でも構いません。
土曜日も営業しておりますので、ぜひお気軽にご来店ください。
スタッフ一同、そしてぶっち店長も(たぶん)お待ちしております。
📍店舗情報
石原印房(いしはらいんぼう)
〒376-0101 群馬県みどり市大間々町
📞 電話0277-72-3618
🕘 営業時間:9:00〜18:00(土曜も営業)