群馬県みどり市の大間々町で90年以上続く印鑑専門店、石原印房。手彫りにこだわり、一つひとつ丁寧に仕上げる印鑑は、地元のお客様はもちろん、遠方からのご依頼もいただいております。
そんな石原印房には、お客様をそっと見守る存在がいます。 それが、当店の“看板猫”こと「ぶっち」です。
ぶっちってどんな猫?
白と黒のツートンカラーが特徴的な、まるで“ネクタイを締めた紳士”のような猫。それがぶっちです。お客様からは「カッコいい」「おとなしくて癒される」と、たびたびお声をいただきます。
ぶっちは、普段は店内のテーブルの上やカウンターの片隅でお昼寝をしていたり、静かに外を眺めていたり。ときどき「ニャー」と短く鳴いて、職人の手元をのぞき込むこともあります。
一見クールですが、実はとても人懐っこく、スタッフやお客様が近づいても逃げずにゆったりとした時間を共有してくれます。その姿が、「癒しになる」「あの猫にまた会いたくて来た」というリピーター様の理由にもなっているほどです。
ぶっちは縁起がいい?
日本では古来より、猫は「福を呼ぶ動物」として知られています。招き猫の文化がその代表例ですが、実は猫の毛色にも意味があると言われています。
白黒の猫は「陰と陽の調和」を表すともされ、バランスのとれた運気をもたらすとも言われています。さらに、店の入り口や人の出入りのある空間に猫が居座ること自体が、“悪い気を祓い、良い気を招く”とされることも。
ぶっちがいつもいるのは、ちょうどカウンターの前や、お客様の視界に入りやすい場所。まるで意図しているかのように“お客様を見守るポジション”を自然と選んでいるようにも見えます。
これはもう、石原印房にとって“福猫”と呼んでも過言ではありません。
お客様との心の橋渡し役
印鑑というのは、人生の中でも特別な場面で使われるものです。実印の作成、銀行印の新調、就職や結婚などの節目で必要になる印鑑に、私たちはいつも心を込めて向き合っています。
そんな緊張感や重みのある場面で、ぶっちの存在が場の空気をふっとやわらげてくれるのです。
「この猫、気になる…」 「撫でてもいいですか?」 「うちにも猫がいるんですよ」
そんな一言がきっかけで、お客様との距離が縮まることもよくあります。ぶっちは、まさに“人と人とをつなぐ橋渡し役”として、静かに、でもしっかりとその役目を果たしてくれています。
今日のぶっち:写真の一枚から
本日のぶっちは、いつものカウンターにてくつろぎ中。ちょこんと座って、まるで「お客様、ようこそ」と言っているかのような表情です。
窓の外はあいにくの雨模様でしたが、店内はどこかほっとするあたたかさに包まれていました。お客様が少しだけ長居してしまうのも、ぶっちの空気感がそうさせているのかもしれません。
店内には印材や彫刻道具、賞状や歴史を感じる看板が並びますが、そのどれにも負けない“存在感”を放つのが、このぶっちです。

ぶっちに会いに来てください
印鑑を作るというのは、時に人生を左右する大切な選択です。だからこそ、緊張せずに安心してご相談いただける空間づくりを、私たちは大切にしています。
ぶっちの存在は、その一助になってくれています。
ご来店の際には、ぜひぶっちにも声をかけてみてください。「ぶっちいる?」と尋ねていただければ、スタッフがそっと彼の居場所を教えてくれるかもしれません。
福を呼ぶ猫、ぶっち。 今日も石原印房で、皆さまのご来店をお待ちしています。